前回は古民家再生で最もメジャーである現地再生についてお伝えしました。
(伝統というのはその土地自体に根付いたものであることが多く、建物や人の暮らしの歴史などが覗く事ができそうです。)
今回はこれから古民家で暮らそうという方に適している「移築再生」と呼ばれる手法について解説します。
・移築再生
現存する古民家を買い取ったものの、現地での運用が不可能な場合には移動が必要となります。
そういった際に、一度古民家を解体して別の土地で立て直す手法が移築再生と呼ばれるものです。
また、次に紹介する古材再生と組み合わせることも多くこれから古民家を楽しみたいという方には広く活用できる選択肢となっています。
多くの場合古民家を手放される方は古くなって利用が難しくなり、民家バンクなどを利用して民家のみの譲渡または売買となっているので、土地の購入までは出来ないもしくは売り主が土地まで手放す気はなく、その土地での現地再生ができずに移築再生を選択することが多いのではないでしょうか。
移築再生は一度解体を行うため、厳密には元の古民家のままとは言えませんが、古民家で利用されていた建材をそのまま用いて組み直すため古民家ならではの暖かさや伝統を感じ取ることは十分可能です。
ただし、運搬や解体など現地再生よりも工程が増えるため少し費用を高くなってしまいます。