古民家の再生手法「現地再生」とは

 

古民家には日本の伝統技術や人々が暮らしてきた歴史が詰まっています。
これらは日本の住文化の結晶であり、守られるべき財産です。
近年は古民家の多く残る地方への移住が増えている背景もあり、古民家が注目され保全活動が活発に行われるようになってきました。
古民家の持つ魅力に気づき実際に暮らしたいという人も増え、古民家カフェなども一時期ブームとなりましたよね。

古民家は建築から長い年月を経ているため、多くの場合は譲れ受けた段階では傷んでいて再生作業が必要です。
今回から数記事に渡り、古民家はどのように再生が行われているのかについてお伝えします。

・現地再生
現在古民家が立っている土地で、場所を移動せずに基礎から屋根まですべて再生したり傷んだ部分などを再生する作業が現地再生と呼ばれる手法です。
可能な限り使える建材をすべて用いることで当時の雰囲気を保ったまま、現代での暮らしにも耐えうる程度の改修を行います。

古民家再生で最も多い手法です。
土地ごと古民家を購入した人や、既に居住している人が修復を行うために現地再生が選ばれています。

伝統を残しつつ、現代の暮らしで必要とされる採光などの機能を加えられることも多く、実際に古民家で暮らす上では必要となる作業と言えるでしょう。