外でもなく内でもない曖昧な空間、それが縁側です。
古き良き時代の姿をそのまま伝える、日本家屋には必ずと言っていいほど備え付けられているのが縁側です。
戦後から80年代にかけて、急速的に西洋建築に倣った家屋が増え、瓦屋根を採用しつつも部屋・間取りは洋風に、というお宅が増加して縁側がどんどん消えて行きました。
しかし、「和風モダン」という単語が生まれ、スローライフなど便利さだけを追求しすぎない、ゆったりとした生活が見直されている今、縁側は再び注目を浴びています。
縁側の魅力には一体どういったものがあるでしょうか。
まず、暑い夏には広い間口から風を通す役割を果たし、せり出した縁側があることで外の環境の影響が中まで届きにく、直射日光が遮られ日陰になり、涼しく快適。
夕方には縁側に腰掛けて夕涼み・憩いの場としてくつろぐことができます。
寒い冬には、太陽の位置が低く柔らかい日差しとなり、天気のいい日には日向ぼっこができます。
春・秋といったさわやかで暖かい季節や涼しく自然を感じることのできる季節のように、中間期にも快適な気分を味わうことができます。